<西日本豪雨>被災地は破傷風に注意 熱中症や夏風邪も警戒

西日本を中心とした豪雨の被災地では、浸水被害によるがれき撤去などで破傷風などのリスクが増す。猛暑のため避難所を含めた熱中症夏風邪への警戒も必要で、国や専門家は注意を呼びかけている。

<西日本豪雨>被災地は破傷風に注意 熱中症や夏風邪も警戒

土砂崩れに巻き込まれて倒壊した建物を調べる消防隊員
広島県呉市天応西条で2018年7月8日午後5時18分

洪水後のがれき撤去や浸水した自宅の後片付けの際には、普段は土の中にいる破傷風菌や肺炎の症状を引き起こすレジオネラ菌への注意が必要となる。手足に傷を負ったり、土ぼこりを吸い込んだりすることで感染する。感染症の専門家らでつくる日本環境感染学会に所属する、東北大学医学部の吉田真紀子助教(感染症疫学)は「片付けの際はマスクと厚底の長靴、厚い手袋を着用してほしい」と話す。

猛暑の中での避難所生活も感染症のリスクを高める。普段より衛生状況が悪くなる上、人が密集しているため、同学会は、下痢や嘔吐(おうと)が広がらないよう、トイレ後の手洗いの徹底や、タオル共有の禁止を呼びかけている。手足口病や咽頭結膜熱、ヘルパンギーナなど普段の夏風邪も、避難所では拡大しやすい。くしゃみやせきでうつるため、マスク着用を呼びかけている。

猛暑が続いていても、避難所や被災した自宅は、エアコンや扇風機が使えないことも多い。また「避難所になる体育館は高温多湿になりやすい」と日本福祉大の山本克彦准教授(災害ソーシャルワーク)は注意を促す。のどの渇きを感じた時に限らず、こまめにスポーツドリンクを飲むことや、風通しのよい場所で休むことがポイントだ。

厚生労働省は、衛生面の注意点をまとめた啓発パンフレットを避難所に配布し、被災者のニーズを把握するため専任チームも派遣する。【熊谷豪、原田啓之】

◆豪雨後の被災地での注意点

・破傷風は傷口の汚染から起きる。がれき撤去などの作業時には、丈夫な靴や手袋を身につける

・レジオネラ菌は土木作業で巻き上がった土ぼこりを吸い込むと感染するため、防塵(ぼうじん)マスクを着用する。

・被災地支援に行く場合は、必要に応じて、破傷風などのワクチン接種を受ける

・夏風邪が広がらないよう、くしゃみやせきがある時はマスクをする

・夏は食あたりが多い。暑いところに放置された食事は控え、食事前には必ず手洗いをする

※日本環境感染学会の資料から作成

西日本豪雨被害 死者162人に 猛暑の被災地 首相きょう訪問へ

豪雨による犠牲者は、現時点で162人で、依然として57人の安否がわかっていない。

被害の大きい岡山・倉敷市真備町では、3,000人以上が避難している。

日中の気温が連日30度を超える中、避難所となっている小学校の体育館では、厳しい暑さと疲労により、体調不良を訴える人が多くなっている。


被災地は、11日も厳しい暑さに注意が必要となる。

予想最高気温は、佐賀市や熊本市、京都市で36度、岐阜市で35度、岡山市で34度、愛媛・松山市や広島市で33度となっている。
熱中症対策を心がける必要がある。

こうした中、安倍首相は11日、岡山県を訪問し、大雨の被害状況を視察するほか、避難所で被災者を激励し、要望などを直接聞くことにしている

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