<西日本豪雨>

豪雨災害への対応を優先するため、安倍総理大臣が11日からの外国訪問を取りやめました

<西日本豪雨>発生72時間、救助急ぐ 死者131人に

<西日本豪雨>発生72時間、救助急ぐ 死者131人に

多くの安否不明者が残る土砂崩れ現場で活動する災害救助犬

 西日本を中心とした記録的な豪雨被害はさらに拡大し、毎日新聞の集計で10日午後0時半現在、13府県で死者が131人、安否不明者は少なくとも84人に上った。生存率が急激に低下するとされる「発生から72時間」を既に経過。真夏日が予想される被災各地では、救助、捜索活動が続いている。

今回の豪雨では、多くの高齢者が犠牲になった実態も明らかになってきた。地区の約3割が浸水した岡山県倉敷市真備(まび)町では28人が死亡。県によると、年齢が判明した20人はいずれも65歳以上の高齢者だった。

真備町地区では1級河川・高梁川水系の支流が決壊。短時間のうちに濁流が住宅をのみ込んだとされ、災害弱者の高齢者が避難できないまま犠牲になった状況が浮き彫りになった。

県によると、20人は66~91歳の男女。70代女性は家族と一緒に避難中にはぐれて死亡。90代の男性は自宅1階のベッドで遺体で見つかった。いずれも溺死の疑いがある。

地区には他にも多数の安否不明者がいる。現地消防などは10日も高齢者宅を中心に回って確認を進めており、死亡者数がさらに増える可能性もある。

一方、広島県では10日までに、多数の住宅が土砂災害に巻き込まれた熊野町で、新たに3人の遺体が見つかった。同町でも複数の安否不明情報があり、県警や自衛隊が捜索を続けている。

広島県府中町には10日午前11時過ぎ、「榎川が氾濫している」との情報が入り、町が周辺に避難指示を出した。榎川の近くの町立府中小は授業を中断し、児童を校舎の3階に全員避難させたという。

気象庁によると、被災地では今後1週間、真夏日が続くと予想される。10日も各地で午前中から気温が上がり、愛媛県西予市では30度を超えている。同庁は熱中症への注意を呼び掛けている

<西日本豪雨>呉23万人、孤立状態 交通寸断「何もこん」

<西日本豪雨>呉23万人、孤立状態 交通寸断「何もこん」

大雨による断水で、市内の公園に設けられた給水所には水を求める人たちの長い列ができていた
広島県呉市

 西日本を中心とした豪雨災害で土砂災害が相次いだ広島県呉市は、周辺市町とつながる主要道路の大半や鉄道網が寸断され、中核市の市全体が「孤立状態」となる異常事態に陥っている。市では10日も真夏日が予想されている。給水や物流が滞っており、約23万人の市民生活を脅かしている。

【画像】泥水が流れ込み、川のようになった道路を片付ける住民たち

「水も食料も何もこん。孤立が続けば、みんな干からびてしまう」。10日朝、がれきや流木が今も残る市西部の天応地区。不通となったJR呉線の線路上に設営された給水所で、近くの田辺一郎さん(73)は、空のペットボトル4本を抱えてうつむいた。毎日4、5回足を運ぶが、いつも2時間ほど並ぶ。

市では約9万世帯で断水が続くが、給水車は交通渋滞などで頻繁に出入りできず、各地の給水所には水を待ち望む住民らが長い列を作っている。

市によると、広島市に続く国道31号が隣接する坂町の土砂災害で通行止め。高速道路の「広島呉道路」も複数の陥没で寸断され、市北側の熊野町に抜ける県道は往来できるが、交通渋滞が多発している。海沿いのJR呉線も5日から運休している。

給水の遅れで市内の病院に深刻な影響が出ている。高齢者を中心に104人の入院患者を抱える「済生会呉病院」は1日36トンの水が必要だが、今は半分程度しか供給されていない。トイレの汚水は給水タンクの水で少しずつ処理し、不急の手術や医療器具の洗浄も見合わせている。薬や食料の備蓄はあるが、万田祐一事務部長は「もう限界。とにかく道路の復旧を急いでほしい」と訴える。

一方、スーパーやコンビニエンスストアの陳列棚の食料や飲料も乏しい。「エブリイ呉宮原店」では7日から、パンや飲料水、総菜、冷凍食品が店頭から消えた。広島市や福山市からの配送が滞り、午前中のみの営業が続く。坂口慎一郎店長(51)は「災害の時こそ困り果てた住民の命綱になりたいが、食料を調達できず悔しい」と嘆いた

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